フルフルドシュクル

「誰も見たことがない」が魅力の手作りアクセサリー

ここでしか買えない、独創的なアクセサリーを生み出し続けるフルフルドシュクル。デザイナーのツジカズミさんが、「デザインを通して、甘美なオーケストラを奏でたい」と語るアクセサリーは、どれもリズミカルでバラエティに富んだものばかりだ。最近では、フィギュアを使ったアクセサリーも多い。

「以前、アクセサリーのパーツを探しにパリを訪れた際、そこでフィギュアに出会いました。その愛らしい姿に、私はすぐに夢中になりました」

同時に、フィギュアを見ていると、不思議と元気になることに気付いた。そのパワーを、自身のアクセサリーにも取り入れたいと思った。

「動物のフィギュアは、見た目もかわいいですし、見ているだけでハッピーな気持ちになりますよね。それにアクセサリーなら、好きなときに見て、好きなときに触れることができるのも魅力のひとつです」

商品は手作りのものが多く、そこには「大手ができないことを」という、ツジさんの信条がある。

「フルフルドシュクルでは、手作り感のあるオリジナル商品を中心に製作しています。いまの日本はモノがあふれていますから、当ブランドは、大手にはない、温もりのあるモノが好きな方を中心に、ご支持をいただいています」

定番アイテムを作る場合でも、“フルフルドシュクルらしさ”を必ず加える。それがツジさんの流儀だ。だからフルフルドシュクルのアクセサリーはすべて、普通とは、少し違う。そこには、「普通に社会で生きることができなかった」という、ツジさんの人生も関係しているのかもしれない。

「幼稚園の頃から、先生を困らせる生徒でした。「やりなさい」と言われると、やりたくなくて、その頃からルールに縛られるのが苦手でした」

社会のルールの中で生きていくことは、幼いツジさんにとって、息苦しいものだった。それは大人になっても変わることはなかった。

「学生を終えると、私は商社に就職し、営業事務の仕事に就きました。そこでも、ふわふわのニットを着て出社し、上司から呼び出されたりしていました。そうした注意を受けるたび、「自分の感覚は世間と少しズレているんだな」と感じていました」

自分の思うようにできないことが、ツジさんにとっては苦痛だった。その後、美容関連の会社に転職。そこで、元々趣味で作っていたアクセサリーを同僚に見せたところ、「欲しい」と注文が殺到した。

「会社の社員から輪が広がり、気が付くとアクセサリーの売り上げが月20万近くになっていました。それを機に「これで生きていこう」と決め、独立しました」

そのとき、ツジさんは38歳。英断といっても過言ではないだろう。大手アパレルブランドに商品を卸すことが決まるも、なかなか売り上げが伸びずに苦しい時期もあった。それでもずっと心の中にあった「息苦しさ」が解消されることを思えば、やりたいことをして生きていけることは幸せだった。ある時期に、和をモチーフにしたブランドでの取り扱いをスタートさせると、そこからは波に乗り、現在では、アクセサリー作家歴が20年近くにおよぶ。だが、その情熱が消える兆しはまるでない。

「生活する上で、アクセサリーは“絶対に必要なモノ”ではありません。だからこそ、身に付けると『ハッピーな気持ちになれるアイテム』にこだわって、作り続けていきたいです。目指すのは、驚きと喜びを与えられて、かつ『誰も見たことがないモノ』です。これは、“あえて”ですね。他人とは違う。それが私のアイデンティティであり、フルフルドシュクルのいちばんの魅力ですから」

Profile
Brand

フランス語で「さらさらと砂糖が触れ合う時の衣擦れの様な音」、という意味を持つ、オリジナルのアクセサリーブランド「フルフルドシュクル」。ブランド名と同じように、リズミカルで、バラエティに富んだ作風が特徴。近年は、フィギュアを使ったアクセサリーを中心に製作している。すべてのアクセサリーのパーツは、国内・国外を問わず、デザイナーのツジカズミさんが自らの足で収集。そうして生まれた個性豊かなアクセサリーたちは、どれも手作り感のあるかわいらしくも温度が感じられるものばかり。

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