K.Ei

人生を豊かにする、ビンテージアクセサリー

「ビンテージと聞くと、中古品だと思う方がいますが、私が使っているのは、未使用のビンテージだけです。ですからどのアクセサリーも、見た目は新品同様の美しさでありながら、ビンテージのみが持つ気品に満ちているんです」

K.Ei(ケイ)の代表であり、アクセサリーデザイナーの矢野恵さんはそう語る。同ブランドは、「ビンテージスワロフスキー」という、素材によっては30年以上前に作られたスワロフスキーをメインパーツに使用している。

「私自身、『見た目がチープなものは好きではない』んです。その点ビンテージスワロフスキーは、重厚感があり、かつ高級感もあるので、その点が魅力だと感じています」

現在は同素材を利用したピアスやイヤリングが主なアイテムだ。特にイヤリングには思い入れがある。

「女性は誰でもピアスホールを開けているわけではありません。そうなると自然とイヤリングをすることになるんですが、意外とイヤリングでかわいいモノというのは少ないんです。その状況を知ったときに、『だったら私が作ろう!』と強く思いました」

幼い頃から小物やモノ作りが好きだった矢野さんは、高校卒業後は、デザイン系の大学を選び、ジュエリー科に進んだ。

「父が昔、出張先のお土産で、母にメキシコオパールを買ってきたんです。それを使ったアクセサリーを作ってあげたいと思ったのが、ジュエリーを学ぼうと思ったきっかけです」

卒業後は、「モノを作るだけでなく、作ったモノがどのように人の手に渡っていくのかを知りたい」と考え、ショッピングモールを運営する企業に就職。そこで空間演出(レイアウト)や仕入れ、アイテムの選別など、販売以外にも多くのことを学んだ。何より、モノにも人にも思いやりを持って、“お客様目線で物事を考える”習慣が身に付いたことは、大きな収穫だった。しかしその後、OLとして歩む中で、繰り返す日常に、物足りなさを感じるようになった。

そんなとき、偶然、妹から「これでアクセサリーを作ってくれない?」と材料を渡された。当初は軽い気持ちで引き受けたが、作り始めるとすぐに夢中になった。そのまま昼夜を問わず、ひたすらアクセサリーを作り続ける日々を過ごした。

「自分でも驚くほどモノ作りに熱中していました。気が付くと、大量のアクセサリーができていました」

完成したものは、随時SNSにアップしていた。

「それを見た人から、『欲しい』というコメントをいただき、最初の内はプレゼントしたり、材料費のみをいただいて作っていました。ですがその内、『お金を払うから売って欲しい』という方が現れたんです」

その瞬間、自分が“本当にしたいこと”に気が付いた。

「やっぱり私にはアクセサリー作りしかないと思いました。ならば商品として、より丈夫で洗練されたものを作ろうと考え、アクセサリーのパーツを見直すことにしたんです」

そうして矢野さんは、素材探しに、さまざまな場所を訪れた。しかし心ひかれるものは見つからなかった。

「そんなとき、ビンテージスワロフスキーに出会ったんです。現行品とはまるで違う輝きに、私はすぐに虜になりました。しかも一点モノが多いので、K.Eiでしか買えないアクセサリーを提供できるというのも、とてもいいと思いました」

現在では、素材を探しに、ときにロサンゼルスまで足を運ぶこともある。

「ピアスやイヤリングは、肌に触れるものですから、やはりいいモノを使って欲しいという思いがあります。そしてできるだけ長く、心地よく着けられることも大切にしています」

その気遣いは、アレルギーを起こしづらいパーツを使ったり、イヤリングも通常1サイズのところを、2サイズ用意している点にも現れている。

「そうしたこだわりは、お客様からの声を反映しているものが多いんです。アレルギーにしても、サイズにしても、お客様からのご要望をカタチにしたものです」

思いやりとお客様目線を大切にする矢野さんにとって、アクセサリーとは、どんな存在なのだろうか?

「その人を、より魅力的に見せるアイテムだと思います。さらにアクセサリーは、着けるだけで気分も明るくなるのがいいですよね。そして作り手としては常に、私のアクセサリーで、誰かに元気を届けられたらと思っています」

着けるだけで気分が明るくなる。だからアクセサリーを楽しむことは、「人生を豊かにすること」だと矢野さんは言う。K.Eiのビンテージスワロフスキーの輝きは、そのまま着けた人の人生の輝きになるかもしれない。そんなことを考えていると、自然と笑みがこぼれてしまうそうだ。

Profile
Brand

デザイナー・矢野恵が手がけるアクセサリーブランド「K.Ei」。趣味だったアクセサリー作りが、SNS上の口コミで広がったことをきっかけに、会社員からアクセサリーデザイナーに転身。ビンテージのスワロフスキーにこだわり、その素材を最大限に活かしたアクセサリーは、どこにもない、ここでしか出会えない輝きを放つ。